本郷百貨店
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個性的な鮪料理と品揃え豊富な日本酒を楽しめる居酒屋「MEGRO」 高橋祐介さん

 鮪専門居酒屋「MEGRO」の目印は、鮪のシルエットの看板。本郷三丁目交差点のほど近くに建つ雑居ビルに、花屋、床屋、古本屋と並んで店を構える。店を切り盛りするのは若き店主の高橋祐介さんだ。

築地鮪仲卸で培った確かな目で選ぶ鮪

 高橋さんは、東京大学理学部出身。化学を専攻し大学院へ進んだ。卒業後はサラリーマンとして会社勤めをしていたが、転身して、義父が営む築地の老舗鮪仲卸「やま吉」で働くことに。高橋さんは、そこで鮪の旨さに開眼。「本当に旨い鮪をもっと多くの人に食べてもらいたい」と考えたのが、起業の原点だ。その後和食店やイタリア料理店などの飲食業界を経て、2013年4月に本郷で鮪専門居酒屋「MEGRO」をオープン。「本郷という場所を選んだのは、東大出身で土地勘があったこともあります。しかし、それ以上に店をゼロからスタートさせるにあたり、東大の先生や後輩達が応援してくれたこともあり、そうした人とのつながりを大切にしたいと思い、この地を選びました」と高橋さんは語る。メニューには、かつての修業先である「やま吉」から厳選して仕入れた鮪を使った個性的な鮪料理が揃う。訪れた客が必ず注文するという看板メニューが、刺身盛り合わせだ。「バチMEGRO盛〜5部位盛〜」は、バチ鮪の赤身、トロの他、仕入れに応じて変わる3部位(頭肉、ネギトロ、ハラモ)による鮪づくし。こうしたメニューが実現できるのも、鮪仲卸との深いつながりがあるからこそ。ここでしか味わえない珍しい部位が食べられるとあって、多くの鮪好きの舌をうならせている。

発見を楽しみ、記憶にとどめる店づくり

 高橋さんが鮪と同じく力を入れているのが、日本酒だ。店内には200本近くの日本酒の酒瓶がずらりと並ぶ。季節に応じて20~30種類の銘柄が入れ替わるため、常に新しい日本酒に出会えるのだ。「うちではあえて、『この料理にはこの日本酒が合いますよ』という提案はしていません。好みは人それぞれですから、店の押しつけはしたくない。お客さん自身に色々な組み合わせを試してもらい、『この鮪料理には、この日本酒が合うな』と発見してほしいんです」。そんな店主のこだわりに惚れ込み、日本酒との一期一会を楽しみに訪れる客も多いという。高橋さんは、街や住民とのつながりも大切にしたいと考え、店を構えてすぐに商店会に加盟し、地域の祭りにも積極的に参加している。店を出した当初は、地元の商店会の人達に『本郷で商売をは難しいぞ』と言われたという。しかし、それはかえって高橋さんの闘志に火をつけた。「商売が難しいのはどの場所でも同じ。ダメなものはダメだし、いいものは残っていく。一度始めたからにはやるしかない」。高橋さんにとって、本郷三丁目店はスタート地点。もっと多くの人に美味しい鮪料理を提供したいと、多店舗展開と海外進出も目標に掲げる。「今はメグロ(目黒)と言えば秋刀魚ですが、ゆくゆくは、鮪と言ったら『MEGRO』、『MEGRO』と言ったら鮪〜、と誰もが言ってくれるように頑張りたいですね」。

鮪専門居酒屋「MEGRO」

東京都文京区本郷2-40-13-103
TEL 03-5844-6369
定休日 なし
営業時間
平日 11時半〜14時半 17時〜23時
土・祝日前日 16時半〜23時
日・祝日 16時半〜22時

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